Today 2024年5月17日

根管治療とは?基礎知識とその手順について

根管治療の基礎知識と治療のメカニズム

根管治療とは、歯の内部の中央にある歯髄が炎症および感染症を引き起こした際に行う施術のことです。歯の根の部分に流れており、神経や血管といった歯髄が流れている管を根管と呼びます。歯髄は未成年における歯の発育に重要な役割を果たす器官であり、進行した虫歯や歯の亀裂・外傷などによって異常をきたします。歯髄の炎症・感染症を放置すれば、歯に痛みが走ったり周囲の組織へ炎症が拡大するだけでなくやがて全身へと症状が広がる可能性もあるため危険です。治療は損傷した歯髄を取り除き、根管部分を念入りに清掃した上で再発を防ぐために根の空洞部分に詰め物を施します。特に歯髄を取り除く治療を抜髄と呼んでおり、歯の栄養補給自体は歯髄がなくなっても根の周囲からも可能であるため問題ありません。

根管治療が行われる手順

治療を行う前に歯の根の本数や形といった基本情報から、根の感染度合いや進行度を診察します。根管治療を行う上での最終目標は、患者の歯を残して噛むことであるため歯が施術に耐えられるかどうかも兼ねて入念に調べます。診断の際には画像診断やマイクロスコープによる目視、問診による分析や再治療における経過の聴き取りなど多面的に情報を取り入れた上で行われるのが一般的です。なお多くの歯科では極力歯髄を残す方向で治療を行うため、治療を受けに行ったからと言って必ず抜髄される訳ではないため安心してください。虫歯が原因である場合は、細菌で蝕まれた神経を取り除いた上で薬液で洗浄します。感染している歯だけでなく、根管内の清掃も入念に行います。十分に洗浄ができれば、樹脂製の詰め物を封入して土台と被せ物を接着して完了です。

歯を抜かずに治療を希望する場合は、根管治療を選択する方法も可能です。治療を通じて歯周病の対策に繋がる場合もあります。

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